フェージングについて教えてください。
季節の変わり目に多く発生しますが、その発生原因が今一つよく分かりません。わかる範囲でおしえてください。
「季節の変わり目」ということですので、電離層について少し書いてみます。
フェージングは、上空にある「電離層」の発生によって起こります。電離層は、通常HF帯等の波長の長い周波数帯の電波を反射し、波長の短いVHF帯以上の電波は突き抜けてし
まうといった特徴をもっています。
外国のAMラジオは受信できても、遠くのFM局は聞こえないのはそのためです。
電波は、地面と電離層の間を反射しながら、また減衰しながら、遠くに飛んでいきます。
また、電離層は大気の状態によって変化しますので、反射した電波が、その時々で不安定になってしまうことがあり、直接波で受信する場合と違って不安定になり易いのも特徴のひとつですね。
一般にこれを「フェージング」と呼んでいるようです。
季節の変わり目で、特に夏になるの前後の時期には、通常の電離層の他にスポラディクE層(Eスポ)という層ができることがあります。
このEスポは、通常の電離層より低い位地に発生して通常は突き抜けてしまうVHF帯の電波も反射してしまうという特徴をもっています。
これによって、遠くのVHF帯で放送しているテレビやラジオを一時的に受信出来ることもありますが、電波状態は非常に不安定で、フェージングも大きめになってしまいます。
周波数帯にもよりますので、一概には言い難いのですが、だいたいこんな所だと思うのですが・・・。 |