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アンテナの種類と選び方

アンテナの素子数
素子数を多くすれば指向性も鋭くなり、目的の電波を受信する能力も高まります。これにより、他方向からの不要な電波を遮断するため、ゴーストと呼ばれる二重虚像が軽減される効果も併せ持っています。
そのため、電波の届きにくい地域やマンションなどの共同住宅では、多素子のアンテナを使って効率よく目的の電波を受信しています。しかし、素子が多い方がいいと言っても、ある一定の素子数を超えてしまうと性能は横ばいになってしまいます。
沸騰した水は何時間火にかけても100度以上にはならないということによく似ていますね。
  最大素子数 ちょっと一言
VHFアンテナ 12素子 8素子よりは10素子...という具合に12素子までは受信能力(利得)と指向性が比例して向上していきますが、その本数を超えた数の素子を取付けると、受信能力は12素子のアンテナとほぼ同じですが、指向性はより鋭くなっていきます。
UHFアンテナ 25素子 VHFアンテナの場合と同じように、25素子まではすべての性能が向上しますが、25素子を超えた場合にはやはり利得の向上は望めません。

アンテナの種類
アンテナの売り場にはいろんなメーカーのアンテナが売られていますが、基本的にはVHF用とかBS用などのように見るチャンネルの周波数に合ったものを選ぶ必要があります。
VHFアンテナ 1素子(給電部だけ)のアンテナから12素子まで数種類のアンテナがありますが、一般住宅では8素子、共同住宅では12素子のアンテナがよく使われているようです。素子数の違いは主に受信感度の違いですが、同じ素子数でもゴースト(二重虚像)が出にくい設計になっているアンテナが多く出回っているのもVHFアンテナの特徴です。
UHFアンテナ 1素子から25素子ぐらいまでのアンテナが売られていますが、一般的によく使われるのは20〜25素子程度のアンテナです。
UHF帯は周波数の幅が広いため、1本のアンテナで13〜62chまで全部をカバーしにくいことから、低域用と高域用に別々に売られている製品と、すべての帯域に対応している製品があります。
UHFアンテナ
(地上デジタル放送用)
地デジ放送では、UHF帯域の中でも低い周波数部分(チャンネル)を利用して放送されていることから、UHFアンテナの中でも13ch〜40ch用などといった低域用のアンテナを利用します。
アンテナとしての仕組みは従来のままですので、オールチャンネル用のアンテナであれば地上デジタル受信にそのまま利用できます。
2008年8月25日、地デジについて一部加筆

アンテナの選び方
アンテナは、自分の住んでいる地域で放送されているチャンネルに合った製品を購入しますが、今まで使っていたアンテナと比較したり、ご近所のアンテナを見たりしてだいたいの目安をつけて買いに行きましょう。
また、同じ地域の電気店などで購入される場合には、店員さんに相談に乗ってもらうのもひとつの方法です。

1.まず、ご近所のアンテナを見てみる

ご近所の屋根に上がっているアンテナを観察してみると、その地域での電波状態がよくわかります。衛星放送は別にしても、UHFを見ているのか、又はUHFとVHFの両方を受信できるのか、屋外用ブースターが必要なのかなど、とても参考になります。また、アンテナの大きさ(素子数)にも目を配って見てください。どの程度のアンテナが必要なのかが自ずと分かります。

また、地上デジタル放送用のアンテナの場合には、携帯電話等の機能として普及している「ワンセグ」の受信状態も参考になります。
室内でワンセグ放送が安定して受信できる場合や、屋外アンテナを取り付ける場所付近でワンセグの受信状態が良好であれば、地上デジタル放送も安定して受信できることが多いようです。

2008年8月25日、地デジについて一部加筆

2.今までのアンテナと比較してみる

アンテナを取り替える場合には、ほとんどの場合に前使っていた物と同等の製品で大丈夫です。今までちょっと映りが悪かったのを我慢していたような場合には、もう1ランク上のアンテナを使ってみるのもひとつの方法です。

3.お店の方に相談する

ホームセンターなどのお店で購入される場合には、電気担当の店員さんに相談してみましょう。また、店内にはアンテナに関する簡単な説明書のようなパンフレットを用意してあるお店も増えてきましたし、たいてい、アンテナ売り場に何らかの説明がされている場合が多いようです。


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