I. 八木アンテナ2本挿し工事が必要な理由(沖縄の多方向受信)
通常の地デジアンテナ工事は、アンテナを1本設置し、最も電波が強く入る方向へ向けます。しかし、沖縄では以下のような状況が発生します。
- 電波塔が2箇所に点在している:主要チャンネルの電波塔と、地方チャンネルの電波塔の位置が大きく離れている場合。
- 反射波の利用:建物や山で電波が遮られ、メインの電波は入らないが、別の方向から反射した電波を利用する必要がある場合。
このような場合、1本のアンテナをどこに向けても、どちらかの電波が弱くなり映り不良が発生します。「2本挿し」は、「方向Aの電波を拾うアンテナ」と「方向Bの電波を拾うアンテナ」を同時に設置することで、この多方向受信の課題を解決します。
II. UHF+UHF混合器の役割:安定化の技術
八木アンテナを2本設置しただけでは、信号をテレビまで送ることはできません。2つのアンテナが拾った電波を、ロスなく一本のケーブルにまとめるために「UHF+UHF混合器」という専門機器を使用します。
- 役割:方向の異なる2つのUHF電波(地デジ)を合成し、一つの同軸ケーブルを通じてテレビに送る。
- 効果:信号の干渉を防ぎながら、それぞれのアンテナが拾った最大の受信レベルを維持したまま、家中のテレビに分配できます。
- 専門性:単に混合するだけでなく、2つのアンテナの電波レベルを考慮して混合器を選定・調整する技術が、安定性を決定づけます。
III. 沖縄県内:八木式アンテナ2本挿し混合工事の平均価格と内訳
「八木式アンテナ2本挿し設置工事」は、通常の工事よりも作業工数と使用部材が増えるため、費用は高くなりますが、その分、電波改善効果は絶大です。
| 工事内容と費用内訳 | 平均価格(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| 地デジ八木式アンテナ(14素子タイプ)2本分 | 9,600円 | 2本のアンテナ本体価格 |
| UHF+UHF混合器(2方向の信号合成用) | 6,200円 | 必須部材 |
| 同軸ケーブルなど(部材費) | 2,500円 | 10mの長さなどを一例とした費用 |
| 取付工事代 (2本設置・方向調整・混合作業一式) | 21,000円 | 高度な調整技術料を含む |
| 平均工事価格 合計 | 39,300円 |
※上記価格は、既存のアンテナ棒(マスト)を使用し、14素子アンテナを使用した場合の目安です。
IV. まとめ(高度な技術が必要な工事です)
八木アンテナの2本挿しは、電波の方向が複雑な地域で、最高の安定性を求めるお客様に選ばれています。
この工事は、単純な設置作業ではなく、2つのアンテナの方向とレベルをミリ単位で調整し、混合器で最適な信号を作り出す高度な電波測定技術が必要です。
「特定のチャンネルの映りがどうしても安定しない場合は、
八木アンテナ2本挿し専門プランについて、
ぜひ当社にご相談ください。」

